他人が約束を破るのは、しかたがない。契約書でもないかぎり責めても無駄である。人間性の問題だ。
この世で一番信頼すべきは、子にとっては親である。
「いい加減な親だったが、子供との約束だけは守ってくれた」と死後に言われたい。
「自分の都合だけ優先して、約束のひとつさえ守ってくれなかった。」と思われ、人間不信にしたくはない。
自動車免許ぐらいで大げさなと笑う人もいるかもしれない。
しかし、18歳の子供には、自動車免許は重大事件だ。
免許を取らせないと、免許を取った友人が羨ましい。
仲間に車に乗せてもらったりした時に、運転を妨害するほど、騒いだり、
自分に運転させてくれとせがみ、無免許運転をしてしまうかもしれない。
私の住む埼玉県では若者の自動車事故が絶えない。
とくに数人の友人を乗せての事故が多いのだ。
集団心理の怖さ。
知人の息子が交通事故を起こして死んだ。彼は運転していた。
同乗者3人も死んだ。
親は息子の死を悲しむ以上に、巻き添えで死んだ3人への申し訳なさで苦しんだ。
無茶な運転をするような子ではなかった。
集団になると怖い。
きちっと、勉強させて免許を取らせてあげる方が安全ではないだろうか?
そして、免許取立てのうちは他人を乗せるべきでないと、これだけは、約束させた方が良いと思う。
それにしても、来年の受験を控え、全く余裕がない我が家にとって、大変な事態である。
「約束か、・・・約束だもんな。」お金がないから、余裕がないから約束を破るというわけには、いかない。
腹が決まれば、実行するのみである。1週間ほど、知恵を絞り何とか教習所の費用を用意した
すでに7月中旬、最寄の教習所に電話してみる。
地方により、差はあるのだろうが、私が暮らす埼玉南部の市街近辺では、7月から8月の前半の募集はすでに満杯とのこと。休みは混むのだ。
しかも、申し込み者の中心は大学生だ。就職を控えた学生たちが、長い夏休みのメインテーマとしてすでに教習所に申し込んでいる。
出遅れた。8月中旬なら、まだ間に合うと言われた。
結局4ヶ所ほど電話をしたが、すぐに入学できるところは1ヶ所もなかった