鴨志田 一 (著)
夏休みも終わり、2学期初日の事。
空太が目覚めると部屋の壁中に絵が描かれていた。
それは美咲によるイタズラで銀河猫にゃぼろんという壮大な物語のキャラだった。
夏休みが終わっても相変わらずのさくら荘だったが、この日変化が起きた。
夜、突然と現れたのは金髪の外国人の美少女で名はリタ・エインズワース。
彼女はイギリスでましろのルームメイトであり、ましろを連れ戻すために日本にやってきたのだ。
しかしましろは帰らないと言い張る。
リタはましろが帰るまでイギリスに戻る気はないが、宿泊先も何も決まっておらず、何故かさくら荘に居候する事に...
更に騒がしくなるさくら荘だったが、空太は美術展に展示されているましろの作品を目の当たりにし、衝撃を受けていた。
それほどまでに次元が違うましろのレベル...
これはイギリスに戻った方がいいと思い始めていた。
それと同時期、さくら荘では引きこもりだった龍之介が出席日数の関係で登場し、文化祭でさくら荘として出し物を行う事になり、更に賑やかなさくら荘の2学期のスタートである。
さくら荘第3弾。
今作はリタを中心に展開していく。
リタもましろの才能を前に挫折を味わった一人で、友人でありながらも妬ましく感じ、複雑な感情を抱いた少女だ。
だが、リタも空太も戸惑いながらもましろの存在に触発されて前に進もうとする姿は共感できる。
もちろんそれ以外にもさくら荘のメンバーによるコミカルな会話は健在で、今作も面白いラブコメである。