川原 礫(著)
ヘルメス・コード縦走レースにおいて、加速研究会のラスト・ジグゾーによる、心意の破壊行為を止めるため、ハルユキは突如として復活したクロム・ディザスター災禍の鎧の侵食を受けてしまう。
強い意志によって振り払うハルユキだったが、倒したはずのクロ・ディザスターの出現に六王は黙っていなかった。
2年半ぶりに開かれることになった七王会議。
それは加速世界の最高意思決定機関であり、加速研究会への対応とハルユキへのクロム・ディザスターへの処遇が決定される。
ハルユキに下されたのは、1週間以内に浄化すること。
つまり災禍の鎧の完全解除だった。
それが遂げられない場合、ハルユキは六王より賞金首にされ、加速世界から追放されてしまうのだ。
またその頃、加速世界にはISSキットなるものが出回っていた。
それは強制的に心意システムを使用できると言う恐ろしい代物であり、ブレインバーストが崩壊せざるをえないものであった。
その理由はISSキットによる心意攻撃は、クロム・ディザスターの攻撃力のコピーであるが故に…
そんな中、ハルユキの下に1人の少女が現れる。
なぜか飼育員になってしまったハルユキの前に現れた失語症の少女。
その少女はかつてのネガ・ネビュラスの幹部であり、四元素と呼ばれるバーストリンカーだった。
ハルユキの浄化の鍵を握るのは、この小学4年生の少女ことアーダーメイデンだった。
しかし彼女はある場所に幽閉されていた。
彼女なしではハルユキの浄化はならない。
しばらくしてアーダーメイデン奪還作戦が始まるのだった。
シリーズ第6弾。
七大王会議によって追い詰められたハルユキだが、かつてのネガ・ネビュラスの構造も見えつつあり、新たな展開ありで今作もとても面白い。
赤の王ニコの動向も気になるところだ。
とんでもない強敵の出現に、恐ろしい実力を持つ各王の登場、ネガ・ネビュラス初期メンバーの強さと、キャラの個性と強さが際立っており、読むものを飽きさせることのない作品だ。
次作以降もさらに楽しみである。