その後のラブライブ

ラブライブの続きを勝手に考えてみるEP-001音乃木坂③


ラブライブの続きを勝手に考えてみるEP-001音乃木坂③

音乃木坂図書室 司書

ラブライブの続きを勝手に考えてみるEP-001音乃木坂③

引き続き入学式は行われていたが、生徒会長としての役目を果たし、ステージ裏へと戻った穂乃果と真姫の2人。

「お疲れ様、穂乃果ちゃん、真姫ちゃん」

二人を出迎える海未とことり。

声をかけた小鳥に力が抜けたかのように、へなへなと抱きつく穂香。

「だぁー、緊張したー、ライブの100倍くらい疲れたよぉ...」

戻って早々開口一番に緊張したと叫ぶ穂乃果。

やはり随分と緊張していたらしい。

「穂乃果ちゃん、背中汗びっしょりだよ。

まるでライブで踊った後みたいだね。」

「うぅー、実際ライブより汗かいたかも...

だって保護者の人や来賓の人がたくさん来てるし、心臓バクバクだったよー」

「脳天気な穂乃果にしては珍しいわね。

でも自分で作詞しといて、歌詞間違いだらけで、ピアノ弾いてて笑いそうになったじゃないのよ」

「ちょっと真姫ちゃん!脳天気ってイミワカンナイんだけど!」

「いや... 穂乃果の方こそイミワカンナイ...」

相変わらずの穂乃果を前に、髪の先を指でくるくると回しながら真姫きは言った。

隣でクスクス笑っていることりがフォローするかのように言う。

「でも穂乃果ちゃんにしたら、すごい良い詩だったよ。」

「ありがとう、ことりちゃん!」

確かに穂乃果のあのセンスを考えれば上出来だったであろう。

いやそれ以上である。 そこへ海がやれやれという表情で言った。

「でも穂乃果、これはどういうことですか。

昨日あれだけ一緒に考えて練習した祝辞はどこへ行ったのですか!」

それもそうである。

前日になって祝辞が決まらないから助けてと大騒ぎするから、海未とことりも手伝って3人で考えたというのにである。

「ごっめーん、海未ちゃん。

実はこんなこともあるかと思って、前もって真姫ちゃんにプランBの相談をしてたんだ。

祝辞は忘れちゃった。てへっ」

「てへっ、じゃないですよ私たちにも内緒だなんて。」

「だって怒られると思ったんだもーん。

海未ちゃんに言ったら駄目って言われると思ったんだもーん」

「怒られるで思い出しましたよ。

穂乃果、あなたさっきの挨拶で、どさくさに紛れて生徒会長をついでの片手間でやっているって言いましたよね。

どういうことですか!あなたのせいで私や小鳥がどれだけ苦労していると思っているのです!」

海未は穂乃果に向かってガミガミと小言を続ける。

どうやらお説教モードに入ってしまったようだ。

それを見かねたことりが、海未をなだめるように、二人の間に割って入る。

「まぁ、海未ちゃん落ち着いて。 祝辞はしょうがないよ。

だって穂乃果ちゃんだもん。 それよりあの曲すごい良かったね。

ほら新入生のみんな、すごいいい笑顔だったもん」

「ことりちゃーん、ありがとうー」 軽くことりにディスられてるとは気づくこともなく、穂乃果は小鳥に抱きつく。

その横では小言を続ける海未。

以前と変わらぬ光景に真姫は笑いながら言う。

「3人ともいつも通りな感じで安心したわ」

いつも通り...真姫は心のどこかで寂しさを感じていた。

ミューズの活動は終了し、先輩の絵里、にこ、希の3人はもう音乃木坂にいない。

そんな事ないのは理解しているけれど、離れてしまうとどんどん遠くに離れていてしまうような気がしてならなかったのだ。

これは真姫に限らず残された6人にとって言えることであった。

それだけ慕われていた3人の存在は大きかったのだ。

また真姫はまだ音乃木坂にいる一つ上の先輩3人に対しても、μ'sというものがなくなり、今までの関係が少しずつ希薄になってしまうのではないかという一抹の不安もあったのである。

だがそれは杞憂であった。

余計なことを色々と考えてしまったけど、 この3人に 限ってそんなことはない。 いつもと変わらない3人の姿を見て安心した薪であった。

さてと私の役目は終わったし、 今日はこれで帰るわね」 真姫は荷物を手に取り帰り支度を始める。

その表情はとても嬉しそうで、何かを待ち望んでいたかのような笑顔だ。

「 真姫ちゃん、顔がにやけてて気持ち悪いけど大丈夫?」

穂乃果の貶すような言葉に、真姫は鋭く反応する。

「 気持ち悪いって何を失礼ね!

穂乃果の方こそ大丈夫!?

テストとかテストとかテストとか! それで進級できる訳!?」

「えっと...一応私3年生になれたし...

テストは下から数えた方が早いけどっ... て、真姫ちゃんひどいよ!

一応私先輩だよ。 うぅ... 後輩にいじめられてるよ... 海未ちゃん助けてー」

「自業自得です。それに真姫の言うとおりです。

3年生はすぐに実力テストがあるんですよ。

ちゃんと勉強しなさい穂乃果!」

海未に助けを求めるのが間違いである。

追い詰められる穂乃果。

そこに天使のごとく、ことりが助け?に入る。

「 海未ちゃんもマキちゃんも穂乃果ちゃんをいじめないで。

穂乃果ちゃんだってできないなりに頑張ってるんだよ。 ねっ、穂乃果ちゃん」

こちらも貶しているようにしか思えないが、 ことりの甘い声で見つめて言われたら、もう頷くしかない穂乃果だった。

「 そういえば真姫ちゃん、 帰るって事は今日の部活はお休み?」

ことりが尋ねる。

「 ごめん、 今日はこの後用事があるの。だから今日はパス。

スクールアイドル部の今後を決めるって花陽が言ってたけど 、私はみんなの意見に賛成するって言っておいたから。」

”ルンルン”という効果音が聞こえてきそうなほど、上機嫌な真姫きを少し訝る目で穂乃果は問いかける。

「真姫ちゃんすごい嬉しそう。 もしかして男...!?

そんな...真姫ちゃんにはにこちゃんがいるのに男なんて...」

「なんでそうなるのよ。 そんな訳ないでしょ!

て言うかにこちゃんがいるってどういうことよ! イミワカンナイ」

「だって 真姫ちゃんはにこちゃんと付き合ってるものだと... スクールアイドル部では公認だよ?」

「だからどうしたら私がにこちゃんと付き合うのよ。

全然イミワカンナイ! バカなこと言わないでくれる!?」

「いつもにこちゃんとイチャイチャしてるじゃん」

「 してないわよ! 穂乃果のバカ! 穂乃バカ!」

ものすごい勢いで全否定する真姫に食らいつく穂乃果。

否定しているし、 にこと真姫がよく喧嘩をしているのは事実だが、 実際それ以上に仲がよいのも事実である。

何時からか、μ's内でこのネタでいじられるようになった真姫だった。

「でも男じゃないなら何の用事なの?」

「 ママよ、今日はママとお出かけするのよ!」

「なんだママかつまんないの」

「つまんないって何よ穂乃果! あんたさっきから失礼ね。

いいでしょ別に。 私はママと仲良しなんだから。フンッ」

頬を膨らませて腕組みをしながらそっぽを向く真姫。

くだらないやり取りはその後も続くが、天使のようなことりが仲裁に入り場は収められる。

全くもってどっちが先輩で後輩だかわからない二人だった。

「 話変わりますが、今日式の前に会ったのですが、 絵里が来てますよ。

亜里沙の入学式に出席するためだそうです。

「 海未ちゃん本当? 全然気づかなかった。

どこにいたのかな。 うちのお母さんと雪穂もどこだろう」

あれだけ壇上から体育館を見回してたはずなのに、絵里はおろか自分の家族がどこにいるかも気付いていない 穂乃果。

「私はすぐ気付いたし、雪穂もいたわよ。 どこ見てんのよ穂乃果は。

ずっと正面見てて、なんで気づかないのよ。」

「いや...斜めの方とか、天井とか見てて...あはっ...」

つまり緊張して全然周りが見えてなかったのだろう。

「 はぁ...やっぱり 穂乃果は穂乃果ね。

絵里には後でメールしておくとして私はもう帰るわね。 それじゃまた明日ね。」

そう言い残して真姫は体育館を後にした。

その足取りは軽やかでスキップでもせんばかりであった。

穂乃果は真姫に彼氏ができたわけではないと分かって一安心していた。

その理由は単に 後輩に先を越されたくないという細やかなプライドであった。

続く

Imagining the Continuation of Love Live! EP-001 Otonokizaka Part 3

English Virsion

ever-cheerful

The entrance ceremony continued at Otonokizaka Academy. Having fulfilled their duties as student council president, Honoka and Maki retreated backstage.

Good work, Honoka-chan, Maki-chan, Umi and Kotori greeted the two.

Honoka, seemingly drained, flopped onto Kotori. "Ah, I was so nervous, more exhausting than a live performance..."

Honoka, returning backstage, immediately exclaimed how tense she had been.

Honoka-chan, your back is drenched in sweat. It's like you just danced at a live show.

Ugh, I might have sweated more than at a live... With so many parents and guests, my heart was pounding.

It's unusual for the ever-cheerful Honoka. But even though you wrote the lyrics yourself, you made so many mistakes, I almost laughed while playing the piano.

Hey, Maki-chan! What do you mean by 'ever-cheerful'? I don't get it!

No, Honoka, it's you who's 'I don't get it...'

With the usual Honoka before her, Maki twirled her hair and replied.

Kotori, giggling at the side, chimed in as if to cover for her. "But Honoka-chan, your lyrics were really good."

Thanks, Kotori-chan!

Indeed, considering Honoka's unique sense, it was more than satisfactory.

However, Honoka, what was that about? We spent all of yesterday practicing the congratulatory speech. Where did that go?

Indeed, it was a pertinent question. The day before, Honoka had caused a commotion about the undecided speech, and Umi, Kotori, and she had brainstormed together.

Sorry, Umi-chan. I had a Plan B with Maki-chan, just in case. I forgot the speech, tee-hee.

It's not 'tee-hee.' You kept it a secret from us.

I thought I'd get scolded if I told Umi-chan.

Speaking of getting scolded, Honoka, you said during your speech that being student council president was just a side job. What about all the hard work Umi and Kotori have put in?

Umi continued to scold Honoka, seemingly in lecture mode. Kotori, seeing this, intervened to calm her down.

Umi-chan, calm down. It can't be helped. It's typical Honoka. Besides, that song was amazing. The new students were all smiling.

Thanks, Kotori-chan! Honoka hugged Kotori, oblivious to the slight shade thrown her way.

But Honoka, what's this about? We practiced the speech yesterday.

Sorry, Umi-chan, I actually discussed a Plan B with Maki-chan beforehand, just in case.

No 'tee-hee'! You kept it a secret from us.

I thought I'd get scolded if I told Umi-chan.

Remembering scolding, Honoka, you mentioned in your speech that being student council president was just a side job. What about the hard work Umi and Kotori have put in?

Umi continued scolding Honoka, who was now cornered. Kotori, like an angel, stepped in to mediate.

Umi-chan, Maki-chan, don't be too hard on Honoka. She's trying in her own way, right, Honoka-chan?

Honoka, seemingly agreeing, was actually oblivious to the backhanded compliment.

By the way, Maki-chan, are you skipping club today?

Sorry, I have plans after this. I told Hanayo I'd agree with everyone's opinion about the future of the school idol club.

Are you in a good mood, Maki-chan? Maybe a boy...? But you have Nico-chan...

Why does it always come to that? It's not like that! And what do you mean by 'I have Nico-chan'? I don't get it.

You're always cozy with Nico-chan.

I'm not! You're so silly, Honoka!

Their banter continued, with Honoka insisting that Maki and Nico were closer than they let on.

But if it's not a boy, what are your plans?

I'm going out with my mom!

Bo-ring, just your mom.

How rude, Honoka! I'm close with my mom, so there!

Their trivial exchanges went on, with angelic Kotori eventually mediating.

By the way, I saw Eli before the ceremony. She's here for Alisa's entrance ceremony.

Really, Umi-chan? I didn't notice. Where's my mom and Yukiho?

Despite looking around the gymnasium from the stage, Honoka failed to spot Eli or her own family.

I noticed them right away, Honoka. What were you looking at?

Uh... I was looking sideways, at the ceiling... haha...

She was probably too nervous to notice anything.

Typical Honoka. I'll email Eli later. I'm going home now. See you tomorrow.

With that, Maki left, almost skipping with light steps.

Honoka was relieved to learn Maki didn't have a boyfriend, a sentiment fueled by her pride not wanting to be outdone by her junior.

(End of text)

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