成田 良悟(著)
GWから2か月が過ぎ、街は夏休みとなり、以前と変わらぬように見えて変化が起こっていた。
その中でもダラーズは大きく変化し、今では本当のカラーギャングのようになってきていた。
平気のように悪事を働くもの、それを排除するためにダラーズの創設者の帝人は動いていた。
そう、GWの抗争事件により一番変わってしまったのは帝人だったのだ。
そんな帝人に正臣は再会を果たすが、友の変わり果てた姿に愕然とする。
非日常にあこがれるだけの少年が、すでにこっち側へと来てしまっている事を目の当たりにして。
帝人は言う。正臣と杏理がかえって来れる場所を造ると...
だが結局すれ違ってしまう3人であった。
少年たちとは別に、大人も事件に巻き込まれていく。
「殺人鬼ハリウッド」である聖辺ルリはストーカーに脅かされていた。
ルリを心配する羽島幽平は兄の静男へと相談し、静男はセルティへと相談する。
だがその後、新羅も含め、ルリに関わった人間が次々と襲われていく...
更にはあの情報屋が池袋に戻ってきていた。
街は大きく動き始めていた...
デュラララ第8弾。
今作はアイドルであり殺人鬼であるルリのストーカーとその周囲を中心として展開されていく。
殺人鬼ハリウッドの過去も語られて、さらに複雑な関係になる帝人、正臣、杏理の3人。
そして不穏な動きを見せる臨也の元に集まる人間達と、次巻以降にまた期待を抱かせる内容だ。
やはり気になるのは帝人と正臣の関係だろう。
果たして二人に待ち受けるものとは...
今作も十分に楽しめる内容である。