鴨志田 一(著)
5月3日、空太にとってこの日は特別な日になった。
ななみとましろの2人から同時に告白されたのだ。
翌日の1年生の栞奈と伊織の歓迎会でも、恋のライバルとなった二人と空汰は気まずい雰囲気だった。
千尋や仁に相談にのってもらい、空汰は修学旅行が終わるまでに返事をする事を二人に約束する。
そして迎えた北海道の修学旅行。
初日の札幌観光で空汰はクラスメイトの策略により七海と二人で回ることになってしまう。
途中で美咲と1年生の二人が現れたりするハプニングもあったが、空太は七海といて自分の気持ちに気づく。
七海が好きだということに。
こんな彼女がいたら毎日楽しいだろうと。
一方でましろの存在は天才であり、憧れの存在であると。
翌日は小樽をましろと共に行動する空太。
しかしおかしな言動のましろに対し苛立ちを覚えてしまう。
それでも取材も兼ねているので、一緒に街を巡る二人だったが。
ホテルに戻った二人はケンカになってしまう。
そして迎える最終日、空汰の選択した答えは...
さくら荘第8弾。
ついにましろと七海から告白されて、決断を下さなければならない空太。
悩んで悩んで苦しんだ末に出した答えに、胸が熱くなる。
青春っていいなぁと思えるような今作だ。
こうして一歩ずつ大人に成長していくんだなと、自分の青春時代に重ねて読めるのではないかと思う。
今作でも美咲の宇宙人ぷりは健在で楽しめる作品である。