川原 礫(著)
人界と暗黒界を300年以上隔ててきた巨大な東の大門の天命が遂に尽き、上空には巨大な神聖文字が出現した。
”最終負荷実験”...大門は崩壊し、後にアンダーワールド大戦と呼ばれる戦争の火蓋が切られた。
ガブリエル・ミラー扮する暗黒神ベクターリが率いる軍勢は、その数およそ5万。1一方、整合騎士ベルクール率いる人界軍は20人にも満たない騎士と、5千人の衛士だけであった。
圧倒的な数的劣勢にもかかわらず、人界軍は立ち向かっていく。
暗黒軍は亜人種総勢一万3千の軍勢を第一陣として責め立ててくるが、それらは全て使い捨ての駒に過ぎなかった。
暗黒術行使のため命を差し出せとベクタは命じる。
そんな中で山ゴブリン族の長は、奸計を用いて補給部隊を襲う。
そこにいるのは心身喪失したキリトと錬士の少女だった。
戦争は激しさを増し、敵味方関係なく次々と多くの命が失われていく。
被害は整合騎士にも及び、アリスを師と仰ぐエルドリエもアリスを守るため、身を挺して天命を失う。
そこへ現れたのはステイシア神のアカウントでログインしたアスナだった。
一方で現実世界ではFLAの倍率が操作され、とんでもないことが起きようとしていた。そこで動いたのはかつてのキリトの仲間たちであった。
シリーズ第16弾。
とても面白くなってきたアリシゼーション編。
人界軍と暗黒軍の激しい戦いが展開されていくが多くの者が傷つき死んでいく中でも、敵味方に関係なくそれぞれの思いや願いと言うものが描かれている。
アスナも登場し、戦争とは関係ないキリトをめぐる女性4人の争いも勃発し、読みどころはたくさんである。
そしてかつての仲間も動き出して、壮大な展開を見せるアリシゼーション編。
キリトの復活が待たれる。次巻以降がまた楽しみである。