川原 礫 (著)
SAO内にはいくつかの絶対的なルールが存在する。
その1つがアンチクリミナルコード有効圏内と言うものだ。
フィールドと主街地を区分するもので、圏内と呼ばれる主街地では決して他のプレーヤを傷つけることができない。
つまり犯罪禁止の名の通りPK (プレイヤーキル)は不可能なのだ。
しかし主街地にてPKの事件が発生した。
この事件は県内事件と呼ばれ、血盟騎士団サブリーダーの閃光アスナ問い合わせたキリトは、事件解決のために共に動き出す。
そこに隠されていた真実…
それはかつて死んでいたものの亡霊か、それとも何者かによる契約か…
アスナと奇怪な事件を追うキリトを描いた「圏内事件」を始め、ALOの伝説の政権エクスキャリバーを求め、獲得クエストを進めていく「キャリバー」、
SAOが正式稼働し、クリアするまで戻れないデスゲームだと知ったキリトが生き抜くために、ソロプレイヤーとして動き出した最初の話を描いた「始まりの日」、
計3部作による短編集である。
SAO第8弾は短編集だ。
個人的にはSAOに触れられていない部分を描いたストーリーは、好みでありその時系列によってキリトを始め、キャラクターの心情も違うので読んでいて面白い。
皆で協力してクエスト攻略を目指す「キャリバー」のようなストーリーも良いが、やはりSAO時代の孤高のソロプレイヤーとして最前線で戦ってきたキリトの物語を読みたいものだ。
本編ももちろんだが、こうしたサブストーリーもSAOの楽しみの1つだろう。