二月 公 (著)
裏営業スキャンダルが発覚した夕暮夕陽。
だが真実はその相手は自分の父だった。
その疑惑を解くために、夕陽とやすみはコーコーセーラジオの主張版として生放送を行った。
その場ですべての真実を、そして互いに今までキャラを作ってファンを騙していたことを告白する。
スキャンダルは何とか終息に向かっていたが、その影響はとてつもなく大きかった。
二人の所属する事務所は、後処理に追われまくっていた。仕事もキャンセルになったりという具合に。
さらには千佳の事務所の先輩で実力派声優の袖日咲めくるにはものすごい罵声を浴びせられ罵られてしまう。
二人は声優として窮地に立たされていた。
その後二人はマネージャーの方針もあり、素のキャラで活動していくことに。
しかし由美子はそれに対し何とも言えない気持ちを抱いていた。
そんなある日先輩の桜並木乙女と共に3人で活動するユニット、ハートタルトの CD 発売イベントが行われる。
大勢のファンが集まり、一人の熱狂的ファンの女性からは寂しいと言われる。
しかしその女性の正体は驚くべき人物だった。
さらには千佳は母親から声優を辞めるように言われ、由美子と二人の事務所を巻き込んでの事態となってしまうのだった。
二人の声優生命はどうなってしまうのか...
シリーズ第2弾。
今作はまさしくそのタイトル通り、裏と表を描いた内容である。
アイドル声優としての裏表が随所に見られる。
誰でも人に知られたくないような一面があって当然だし、素の自分と表向きの自分で違う部分があっても普通だと思う。
アイドルという偶像的存在であるがゆえの苦しみや悩み、ファンの裏切られたという思い。
だけどそれでも好きだからという思い。
多くの思いが詰まった今作である。