川原 礫 (著), abec (イラスト)
アインクラッド第5層は遺跡エリアであった。
地下墓地ダンジョンや地面を掘って作られた街といったフロア構成だ。
このフロアはダンジョンのような構造で薄暗く、ベータ時はよくプレイヤーキルが発生していた。
アスナはこの先も生き延びるため、キリトと対人戦レクチャーのためデュエルを行う。
しかしアスナは練習とは言え、デュエルができずに中断してしまう。
デュエルの本質は命をかけた殺し合いであり、それがアスナを竦ませてしまう。
キリトとしては、対人戦には今後のために慣れておいてほしいと言う思いだった。
2人はこのフロア特有の異物拾いでお金を稼ぎ、地下墓地で発生するクエストをこなす。
だが、このクエストはアスナの苦手なお化けが出現するものだった。
その日の夜、宿に戻ると、キリトが1人でダンジョンから戻らない情報屋のアルゴを探しに行く。
アスナも追うが、キリトに追いつけず、1人で地下ダンジョンに入り、そこで黒ポンチョ男に関わりのある2人の男の会話を聞いてしまう。
それはカウントダウンイベントをスルーし、迷宮区の突破を狙うと言う計画だった。
それが実現すれば入手できるレアアイテムもあり、2つの攻略組に大きな亀裂が入るのは間違いない。
アスナは武器ロストと自分の命までも危機に陥ってしまいかねないこの局面だったが、キリトの登場もあり、何とか難を逃れる。
しかしこのまま放っておくわけにはいかない。
キリトは自分が先にボスを撃破し、PK集団の計画を阻止すべく動くのであった。
プログレッシブ第4弾。
少しづつだが、PK集団、ラフィンコフィンの暗躍が始まってきており、キリトとの長い因縁の上昇といった今作である。
前半はアスナ視線で描かれていて、揺れる心情、です。ゲームと言う理不尽なこの世界で、自分がどうしていくべきかと言う思いが模写されており、それが血盟騎士団サブリーダーと言う立場にどうつながるのか楽しみである。
また後半はガッツリとボス攻略が描かれていて、SAOの醍醐味が充分味わえるだろう。