鴨志田一(著)
夏休み、咲太は芸能活動を再開した麻衣に多忙の為、会えない日々が続いていた。
そして迎えた2学期、ようやく麻衣に会えると思い、浮かれる咲太。
マンションの前で彼女を見つけ声をかけるも、麻衣の口から出てきた言葉は “あんた誰?“ だった。
見た目は麻衣なのに態度や言葉遣いが別人…
そこに背後から声をかける金髪ギャルメイクの少女。
その少女はアイドルグループとして活動している豊浜のどかであった。
麻衣とのどかは母親違いの姉妹であり、どうやらまた思春期症候群により、2人の体が入れ替わってしまったらしい。
母親と喧嘩して麻衣の家に家出をしてきたのどか。
体が元に戻るまで、2人は互いのふりをして過ごすことに。
小さい頃から天才子役として活躍してきた麻衣は、のどかの体になってもアイドル活動をそつなくこなしていく。
それどころか今まで以上の成果を上げるぐらいに。
一方ののどかは、麻衣が普段さらされているプレッシャーや、期待といった重圧に負けてしまう。
そんな姉に対しのどかは激しいコンプレックスを抱いていた。
麻衣との日常を取り戻すべく、咲太は思春期症候群解決に向けて動き出す…
シリーズ第4弾。
今作は、麻衣とのどかの姉妹によるストーリーだ。
母は違うものの一方は小さい頃から活躍し、一方は憧れて近づきたいと思っていた2人の姉妹。
比べられることへのプレッシャー、好きなのに逆にそれが重荷となって素直になれない妹。
有名人が故の悩みや苦しみが描かれている。
今作では作者の家族にも少し動きがあり、妹のかえでを含めてこの先の展開がどうなるのか、また楽しみである。