その後のラブライブ

ラブライブの続きを勝手に考えてみる~EP-013 音乃木祭⑪(96)


ラブライブの続きを勝手に考えてみる~EP-013 音乃木祭⑪(96)

音乃木坂図書室 司書

ラブライブの続きを勝手に考えてみる~EP-013 音乃木祭⑪(96)
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ラブライブ! 2nd Season

ラブライブ! 2nd Season Blu-Rayより

ライブ終了後のステージ裏では全員が笑顔で溢れていた。

悔しい涙を流していた一年生も、μ‘sicforeverの6人も、 OGの絵里とにことゲストのA-RISEのツバサとあんじゅも、 誰もがみな 最高の笑顔だった。

それだけ楽しかったということであり 会場からはライブの余韻に浸るかのようにSunny day Songの大合唱が続いている。

一年生のデビューとも言えるライブ、 Printempsの初ライブ、BiBiとツバサとあんじゅによるこの日限りの豪華なコラボライブ、 一年生ながら圧巻のパフォーマンスを見せたRay-OGの初ライブ、 μ'sに負けない堂々たるμ‘sicforeverの初ライブと 初づくしのライブとなり、 そして会場と全員が1体となったSunny days Song ...

音乃木坂の学園祭、音乃木祭における スクールアイドル部のライブは大成功だった。

一年前の学園祭ライブとは比べようのないぐらい充実したものであった。

一年前は講堂使用の抽選に外れてしまい、 苦悩の末に屋上にステージを作ってライブを行うことにしたμ'sの 9人。

だが当日の天候は雨で最悪のコンディションの中でのライブであった。

そして悪いことは 続いてしまうもので、 体調を崩していた穂乃果がライブ中に倒れてしまい、 そのままライブは中止になってしまった。

苦い思い出が多い一年前の学園祭ライブである。

だがそんな経験があったからこそ、 その後のミューズの活躍があり 今につながっていることはいうまでもない。

失敗を糧にして成長することができる。

それがミューズであり、 音乃木坂のスクールアイドルなのだ。

今回のライブを通してきっと一年生は多くのことを学んだであろう。

失敗したっていい。 悔しくて涙を流したっていい。

それがいつか自分たちの力になるのだから。

後輩の一年生には、大勢の人の前で歌うことの楽しさを知って欲しかった。

誰でも最初は緊張して当たり前なのだ。

多くの人に見てもらって、 皆を笑顔にする。

自分たちが楽しんでライブをやれば、自然と見ている人も楽しくなるものだから…

それが スクールアイドルの魅力だということを、穂乃果は一年生に伝えたかったのである。

以前に穂乃果が言った言葉。

“限られた時間の中で、 一生懸命輝こうとするスクールアイドルが好き”

きっとその言葉の意味を後輩たちも理解してくれただろう。

しばらくすると会場を包み込んでいた声もやみ、静けさを取り戻していた。

ステージ裏のスクールアイドル部も次に講堂を使用する部のために後片付けを進めている。

そこへツバサが声をかける。

「 みんな、今日は参加させてくれてありがとね。 本当に楽しかったよ、音乃木坂はすごいね。

ミューズの存在があってそれを受け継いだ後輩がいて…

今日のライブに参加してみて、 μ'sの凄さの理由がなんとなくわかった気がするよ」

ツバサの在学していたUTX高校は特殊である。

様々な専門的な学科があり、 その分野のエキスパートとなるべく、授業のカリキュラムが組まれている。

その結果多くのアーティストやクリエイターを輩出している。

だがそこに到達できるのは、 ごくわずかの限られた人のみなのだ。

つまり完全に実力主義である。 実力の劣るもの、 自分の能力に限界を感じ挫折するものも多数いるのである。

学校内ではみんな仲も良い、 今時の若い女子高校生同士である。

だが1歩外へ出れば、 それら周りの人間はすべてライバルなのだ。

そんな環境に身をおいて、A-RISEとして常にスクールアイドルの頂上にいたツバサは、 音乃木坂の スクールアイドルにこうして直に触れることによって、 今までに自分たちが感じたことのないものを感じていたのであった。

「 私も完全にフルハウスって感じで楽しかったよ。

でもせっかくだからμ'sもやっちゃえばよかったのになあー」

といったのはあんじゅである。

会場だけでなくツバサとあんじゅもμ'sを見たかったのだろう。

いやそれを言うのであれば、 本人たちがきっと1番やりたかったのであろう。

ツバサとあんじゅの言葉に対し、 穂乃果が返事をする。

「 ツバサさん、 あんじゅさん 今日はありがとうございました。 音乃木坂のスクールアイドル部を代表してお礼を言わせてください。

あとOGのえりちゃんとニコちゃんもありがとね。 BiBiとA-RISEの2人のおかげで最高な学園祭ライブになって 本当によかった。

μ'sもやりたかったけど、 やっぱりμ'sは9人いないとミμ'sじゃないから…

次の大学ライブではミューズで参加させてもらうので、 よろしくお願いしますね!」

その言葉は穂乃果の本音でありμ's に対する想いだろう。

μ'sは9人いないとμ'sではない…

それだけミューズにとって、 穂乃果にとっては、誰1人として欠けてはならない大切な仲間だということなのだ。

「 そうね。 次のうちの大学でのライブ ではμ's楽しみにしてるね」

穂乃果とツバサが口にした大学でのライブとは、 以前に希望が提案したものである。

絵里と希、 ツバサの通う駿河台女子大学にて7月の上旬に開催される学園祭のライブにμ'sは出演することになったのである。

「 それにしても真姫はいつも良い曲作るわよねえ。 ミュージックフォーエバーの楽曲も最高だったよ」

そういったのは絵里である。 それににこも続く。

「 そうね。 何をあのピアノソロは。 曲も演出もめちゃくちゃ素敵だったわよ。 さすが私の後輩なだけあるわよね」

「 まあ当然と言えば当然ってところかしら、私にしてみればあれぐらい別にたいしたことじゃないけど、 みんなが楽しんでくれたのであれば何よりだわ」

言葉ではそう言っているが、 絵里とにこに褒められてまんざらでもない様子の真姫。

というか普通に嬉しそうである。

みんなが楽しそうに今日のライブを振り返っている。

そして最後に部長の花陽が占めるように言った。

「 みんなお疲れ様。 学園祭ライブ大成功だね。 一年生にとっては初ライブだったけれど、 いい経験になったと思う。

これからもスクールアイドルを 音乃木坂を みんなで盛り上げて行こうね。 よし、 じゃあ次の部活も 控えているから撤収するよ!」

こうして最高の盛り上がりを見せた音乃木坂の学園祭ライブは終了したのであった

続く

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