日向 夏 (著), しの とうこ (イラスト)
里樹妃の一件が一段落したのも束の間、猫猫のもとに高順が訪れ、また面倒事を持ち込まれる。
この度、異国より1人で亡命してきた愛凜が、後宮の中級妃として入内したが、下女の類は一切いない。
そこで目をつけられたのが猫猫だった。
医官に準ずる立場の官女にならないかと言うもので、玉葉妃に壬氏、そして主上からも推薦状が届いていた。
これはもはや断ることは不可能、半ば強制的に管女の試験を受けることに。
猫猫は主席として試験に合格し、医官付の管女となる。
猫猫がついたのは養父の羅門だった。
周囲の上司の医官は厳しく、実の父の変人軍師に付きまとわれ、同僚の管女からは嫌がらせを受け、気苦労の多い猫猫。
思わぬ形で後宮に戻った猫猫は定期的に妃の診察を行うことに。
愛凜の元へ行った際、焼き菓子をもらうが、それとともに異国の言葉が記された数枚の紙切れが入っていた。
それを合わせると「白い娘の正体を知りたいか」だった。
猫猫は全身に寒気が走り、脳裏に白娘々の影がよぎる。
そんな中、隣国の砂欧から巫女がやってくる。
表向きは外交だが、本当の目的は病の治療だった。
その病を調べるため、猫猫が巫女を診る事になる。
さらには東宮のお披露目会の食事会では大きな事件が起きてしまうのだった。
シリーズ第7弾。
今作は再び後宮に戻った猫猫の活躍と、他国を巻き込んだ事件が描かれている。
今作では新たに登場した管女の2人が実に良いキャラをしている。
猫猫との関係も絶妙で、ストーリーにも大きく関わっており、見所も多い。
壬氏に妻にすると誓言された猫猫は一体どうするのか。
この先の2人の関係から目が離せないだろう。