日向 夏 (著), しの とうこ (イラスト)
自ら脇腹に焼印を押し付けると言う、とんでもない行動に出た壬氏
それは猫猫の中で主上と壬氏の関係が親子であるとの確信に変わるものであり、壬氏にとって決意の表明だった。
その結果、猫猫にとっては秘密を共有することとなり、壬氏の治療係となってしまう。
しかし猫猫は薬屋であり、薬の知識は豊富であるが、外科処置は多少の知識しかない。
そこで猫猫は。養父の羅門に医学の教えを乞うことに。
そんな中、年末年始の休暇で、実家に帰りたくない。姚は猫猫の家に泊まりたいと言い出す。
花街に連れて行くわけにもいかず、猫猫は羅半の家を紹介する。
その猫猫は医術を習うにも資格がいると、羅門から試験を課され、羅の1族の屋敷にある書庫から華陀の書を探すことになる。
姚らとともに本を探すが、その本は禁書である人体解剖の医学書であった。
その後、猫猫は実技訓練として鶏、豚、牛の解剖を行い、さらには医官とともに罪人の遺体も解剖し、医術の知識を得ていく。
一方で壬氏は再び西都へ行くことに。
期間は短くても最低3ヶ月。
その遠征には変人軍師の羅漢も帯同することになっていた。
そして当然、帯同する医官の中に猫猫も含まれていた。
シリーズ第9弾。巻を重ねる事に、壬申の素性が明らかになり、猫猫との関係も深まっていき、より面白さが増してきている。
今作では壬氏が長兄であることが判明し、馬一族の高順ファミリーも勢ぞろいする。
猫猫の好奇心も相変わらずで、ラストではまたまた壬氏と接近して、この先の展開から目が離せない作品である。