声優としてのやすみの苦悩と成長

声優ラジオのウラオモテ #03 夕陽とやすみは突き抜けたい?


声優ラジオのウラオモテ #03 夕陽とやすみは突き抜けたい?

二月 公 (著), さばみぞれ (イラスト)

image
二月 公 (著), さばみぞれ (イラスト)

声優活動をかけた事件より、しばらくのこと通常の生活に戻りつつあった由美子と千佳。

そんな中、歌種やすみである由美子の悩みは仕事がないことだった。

新人の期間はギャラが安かったが、それも間もなく終わる。

いわゆるお試し期間は終了で、仕事を得るには実力でオーディションを勝ち抜かないといけなかった。

とあるオーディション。そこにはかつてやすみと夕陽を痛烈に批判した柚日咲めくるの姿もあった.

めくるは二人を声優としては許せなかったが、そもそも二人のファンでありなんとも微妙な関係であった。

でも由美子達は事件の時に駆けつけてくれためくるに対し恩を感じていた。

仕事がない由美子の元に、ある日オーディションのオファーが舞い込む。

その作品は神代アニメと呼ばれ知佳の父の作品だった。

知佳が夕暮夕陽として主演を務める”幻影機兵ファントム”の宿敵役に大抜擢されたのだ。

作品の中でも重要なポジションのキャラで、由美子には今まで演じたことのないような役柄。

しかも神代アニメはベテランや演技派声優も多数出演する。

その中でのアフレコ初日、由美子の演技はボロボロだった。

挙句、憧れだったベテラン声優にはきつい言葉を投げかけられてしまう。

理想の演技のために努力を重ねるが、無残な姿を晒し、厳しい現実を目の当たりにする。

由美子は声優、歌種やすみとして大きな壁にぶつかってしまうのであった。

シリーズ第3弾。

今作では由美子の声優としての葛藤が描かれている。

努力し練習し、それでも壁を越えられなくて、悔しくて情けなくて泣いて、だけど諦めない姿に心を打たれる。

今作でめくるが何度も登場するが、ツンデレキャラに自分は推しキャラとなった。

基本由美子達と絡みたがらないのに、プライベートで大ファンというウラオモテが最高で、今作もとても面白い。

SF沼におちた僕の本棚
音乃木坂図書室