鴨志田 一 (著)
目を覚ましたのは昨日の朝だったー
芸能人として有名な桜島麻衣を救った梓川咲太。
麻衣と付き合うことになり喜ぶ咲太だったが、翌朝目を覚ますと麻衣と付き合う前の日に戻っていた。
同じ日々を繰り返す咲太だが、その翌日も昨日の朝だった。
思春期症候群が原因と考えた咲太は、数少ない友人である双葉理央に相談をする。
理央は咲太にラプラスの悪魔と告げる。
ラプラスの悪魔には未来の全てがお見通しだという。
咲太は今回の原因となっているであろう存在、ラプラスの悪魔を探すことに。
絶望的な気分の咲太は麻衣と付き合う事になる空き教室へ向かうが、前回までとは状況が変化していた。
麻衣がいるはずのその場所には、以前に尻をけり合った仲の後輩、古賀朋絵がいたのだ。
朋絵は咲太同様、同じ日を繰り返していることに気付いていた。
そして咲太は朋絵がラプラスの悪魔であると確信する。
朋絵はある先輩から告白されるのを逃げていて、咲太と付き合っているといううわさが流れたのを利用し、ほとぼりが冷めるまで嘘の恋人を演じるよう咲太に頼む。
こうして2人は夏休み前まで、後輩以上恋人未満として過ごすことになるのだった。
ブタ野郎シリーズ第2弾。
今作は咲太と朋絵の偽りの恋愛関係を描いている。
年頃の女の子の正直どうでもいいようなことで悩む朋絵。
だがそれは本人にとっては大きな悩みで、朋絵に協力する形で、二人での次巻を重ねながら、互いを知っていく。
その中で二人の心境も大きく変化していき...
咲太とツンデレ気味な麻衣との微妙な関係も楽しく、最後にまた次の伏線もあり、会話中心のストーリーにイラストの可愛さも相俟っていて、実に面白い、良質な青春ラブコメである。