相沢 沙呼 (著)
中学生でプロ作家としてデビューした千谷一也。
しかし彼の作品は売れるどころか、ネットで酷評をされており、小説を書くことの意味を見失っていた。
そんなある日の事、彼の通う高校に一人の生徒が天候してきた。
小余綾詩凪(こゆるぎ・しいな)という少女は一也と同じく高校生ながらプロ作家としてデビューしていたのだ。
同じ高校生ながら、プロ作家として活動している二人だったが、決定的に違うところがあった。
それは一也は売れない作家だが、詩凪は出す作品が次々重版されている帳売れっ子作家だったのだ。
一也はそんな詩凪に嫉妬に近い感情を抱く。
作品だけでなく、ルックス、成績共によく、周囲からもあこがれられるような陽向の存在の詩凪に悩みなんで何もないのだろうと。
小説に力なんてないと主張する一也に対し、詩凪は私には小説の神様が見えるといい、二人は対立する。
だが、ひょんな事からこの二人で合作するという仕事が舞い込んでくる。
しぶしぶであったが話を進めるうちに、一也は詩凪の過去の、そして今の秘密に気づいていく。
自分の嘘の気持ちを比例するかのように...
合作、そして二人の行方は...心揺さぶる青春ストーリーである。
相沢さんの作品を読んでみたいと思い購入、すると、すでに映画化が決まるほどの作品であった。
不器用な若者を巧みに描いている一方、現実社会でも問題になっているネットでの人の悪意に晒され、追い込まれてしまう姿など、社会の暗い部分にも触れている。
そrを乗り越えようとする若者の姿は心に響いてくるものがある。
この世界は杭に満ちている。顔が見えないのをいいことに平気で他人を中傷し、誹謗する。
そあれが当たり前のような世の中で、っ頃をおあられ、挫折しながらも、前へと進もうとする若者の姿を描いた感動の作品だと思う。