その後のラブライブ

ラブライブの続きを勝手に考えてみる~EP-016最高の瞬間を⑤(117)


ラブライブの続きを勝手に考えてみる~EP-016最高の瞬間を⑤(117)

音乃木坂図書室 司書

ラブライブの続きを勝手に考えてみる~EP-016最高の瞬間を⑤(117)
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ラブライブ! 2nd Season

ラブライブ! 2nd Season Blu-Rayより

ライブが終わっても会場ではBiBiコールが続いており、熱が収まる事はなかった。

通常であればここからアンコールで再び登場…といった場面であるが、すでにBiBiのライブは持ち時間を20分も押していたため、残念ながらアンコールは無しとなった。

それだけ圧巻のパフォーマンスであった事は言うまでもない。

ライブを終え、ステージ裏に戻った3人。

にこが笑顔で言う。「あぁ、楽しかったわねぇ、びしょ濡れlive!」

「ね、最高だったね!いや、でも今日は思ってた以上に暑いね」

「真姫、あんた体力少ないんじゃないの?この後μ‘sもあるんだからね。まぁ確かにかなり暑かったけど」

「わかってるって大丈夫だよ。絵里は大丈夫?」

 「私は大丈夫よ。それにしてもちょっとやりすぎちゃったかな?時間も押しちゃったし、ステージは水浸しだし…後処理が少し申し訳ないね…」

絵里の言う通りである。

時間は20分オーバー、ステージもびしょ濡れで、スタッフが大慌てで水の拭き取りに追われているのだ。

BiBiの後は大学でアイドル活動しているユニットの出演が数組続くが、BiBiの強烈なインパクトのライブの後となると、その後のユニットはかなり大変だろう。

そんな3人の元にはふらっとツバサがやってきていた。

「やっほー絵里。にこちゃんまきちゃんお疲れ。やっぱりBiBiに出演してもらって大正解だったよ。もう最高だった!」

「でしょでしょ!何といっても私が率いるBiBiだからねぇ!」

「ちょっとにこ、調子乗らないでよー。ツバサ、BiBiも誘ってくれてありがとね。楽しいライブだったよ」

自己主張の激しいにこを遮るようにして絵里が言った。

「会場も最高に盛り上がってたもんね。でも出演順は間違えちゃったかなぁ」と言って笑うツバサ。

その言葉には3人とも、苦笑いをするしかなかった。

「次はμ‘sだね。楽しみにしてるよ!」と言ってツバサは手を振り去っていた。

ツバサはプロアイドルであり、今回の大学ライブでも実行委員長からの依頼でプロデュースを担っている。

ライブ出演以外においても多忙だったのであった。

BiBiの3人はステージから少し離れた場所にある建物の控え室へと戻り、μ‘sのメンバーと合流していた。

戻ったら3人を笑顔で迎える6人。

花陽が3人に声をかける。

「お疲れ様、BiBiのライブやばかったよ!てゆうか最後は完全に水遊びしてたよね」

それに応えるのはにこである。

「ありがとう花陽。そうなのよ、水遊び最高だったよ!さて次はいよいよμ‘sね。あぁ、もう待ち遠しい!」

テンション高いにこ、BiBiのライブで相当気持ちが高ぶっているのだろう。

だが絵里と真姫は大丈夫とは言いつつもさすがに少し疲れたらしく、次のμ‘sまでの間しばらく休憩を取ることに。

3人は一旦シャワーを浴びた後、絵里と真姫は横になって仮眠し、にこもおとなしく、モニターで他のアイドルのライブを眺めていた。

炎天下の中でのライブは、やはり体力の消耗も激しかったのである。

そんなにこの横に座ることりが声をかける。

「にこちゃん、今日は妹さん達来てるの!」

「うん、家族で来てるよ。ことりのママも真姫のママと来てたもんね。多分みんなの家族来てるんじゃない?音乃木坂の制服の子もたくさんいたし」

今日、この駿女で行われるライブには、みんなの家族やスクールアイドル部の後輩、音乃木坂の生徒や卒業生も多数来ている。

それだけ多くの人がμ‘sの復活を心から楽しみにしていたのだ。

そしてライブは進み、μ‘sの出番が近づいていく。

自分たちの出番に備えてステージ裏へと移動した9人は、ことりから衣装を渡されて着替えていたのだが、海未はしかめ面を浮かべてつぶやいた。

「この衣装は…やはりほぼ水着じゃないんですかことり…」

「うん、海未ちゃん似合ってて可愛いよ」

「いやぁー…ですが…」

今回の衣装はビキニの水着を可愛くアレンジし、それぞれのイメージカラーの薄い羽織を1枚着ているだけである。

過去にTVで水着と言うのはあったが、ライブにおいては今までの衣装の中でも格段に露出の多い衣装に戸惑う海未。

そこに穂乃果が楽しげに言う。

「ライブ終わったら、みんなで海かプール行こうね!」

恥ずかしそうな海未をよそに騒ぐ穂乃果。

そんな海未に絵里が声をかける。

「大丈夫だよ海。海未は綺麗でスタイルも良いから自信持って」

そう言って絵里は優しい笑顔で海未の肩をポンと叩いた。

「えりちの言う通りやで。大丈夫、海未ちゃん素敵だよ」

希はにこと凛の方を見てニヤっと笑言った。

「な、何を希…」「何が今、悪意を感じたにゃ…」

にこと凛は希の視線に何かを感じたらしい。

それを見て希は笑う。

「やれやれ…ライブ前だっていうのに」

そうつぶやいたのは真姫。

ライブは目前でもいつもと変わらない9人。

そして花陽が全員に声をかける。

「さぁーみんな余裕だよ。こっちに集まって!」

花陽の言葉に9人は集まり円を組む。

そして喋りだしたのは、やはりμ‘s生みの親の穂乃果だ。

「みんなで終わりと決めたμ‘s。でも多くの人から声をもらって、みんなでもう一度やろうと決めた…みんなと今こうしてここにいられること、それが本当に嬉しいよ。μ‘sラストまであと少し。今日は全力で楽しもう!いくよ!」

そう言って穂乃果は円の中心に手を出す。そしてその上にメンバー全員が手を重ねる。

「せいの、いちっ!」穂乃果の声に「にっ!」ことりがかわいい声で続く。

「さん!」さっきの恥ずかしがりが嘘みたいな海未。

「しっ!」「ごっ!」同じく皆を引っ張るぐらい成長した凛。

「ろくっ!」誰にも負けない存在感の真姫。

「ななっ!」プロ顔負けのアイドルであるにこ。

「はちっ!」さらに美しさが増している絵里。

「くっ!」みんなから頼られる存在の希。

個性の強い9人がこうして集まり、μ‘sとしてまとまったときの凄さはもう説明する必要もないだろう。

最後に全員で肩を組んで声を揃えて言う。

「μ‘s、ミュージック、スタート!」

μ‘s本当の最後まであと少し…最後まで全力で楽しもう…穂乃果の思いであり、それは9人全員の思いである。

μ‘s、大学ライブスタートである。

続く

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