川原 礫 (著)
2年生になったハルユキは、この数か月でバーストリンカーとして成長していた。
幼馴染のチユリはタクムよりブレイン・バーストのインストールに成功するが、チユリのアバターは極めて稀少な回復能力の持ち主だった。
その事実が他者に露呈すれば、大変な事になると危惧した黒雪姫は慎重に、事を進めるよう提言する。
だがその黒雪姫が修学旅行で不在時に不審な動きが起きる。
新1年生にバーストリンカーはいない事を確認していたハルユキだが、何者かにより罠にかけられてしまう。
1人の少年が怪しいと目星をつけるが、マッチングリストには現れない。
その少年の名は能美誠二、彼はブレインバーストを巧みに利用していたのだ。
そして能美のアバター、ダスク・テイカーは恐ろしい力をもっていた。
相手の能力を奪うという...能美により飛翔能力を奪われ、自暴自棄になるハルユキの前に現れたのは、因縁の相手、アッシュ・ローラーであった。
力を失ったハルユキ。大切なものを取り戻すために彼がとる行動とは...
シリーズ第3弾。
今作でハルユキの能力は理不尽な能力によって奪われてしまうわけだが、ゲームの世界において、強力な力というのはどんなものでもパワーバランスを崩しかねないものである。
だが、そんな力を気持ちや気合で補ってしまいましょうという、心意システムなるものが今作で登場する。
想いや想像力だけで、具現化し、それを超強力な力にできるという心意システム。
反則的だが、それを使うのがハルユキという少年だと、なぜか応援したくなってしまうのが、アクセス・ワールドという作品である。
今作も面白く、次がとても気になる終わり方なのでまた楽しみだ。