その後のラブライブ

ラブライブの続きを勝手に考えてみる EP-21青い空に夏の匂いを⑩(166)


ラブライブの続きを勝手に考えてみるEP-21青い空に夏の匂いを⑩(166)

音乃木坂図書室 司書

ラブライブの続きを勝手に考えてみるEP-21青い空に夏の匂いを⑩(166)
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ラブライブ! 2nd Season

ラブライブ! 2nd Season Blu-Rayより

μ‘sicforeverの新曲PVをアップしてから2日後の事...

この日絵里が旅行から戻ってきており、お土産を買ってきたから全員集合と言うメールがみんなに届いた。

だが、この時真姫はハワイを満喫中であり、海未も家族で出かけていて不在。

希は大阪の両親の元へ帰省中。

にこは柚梨愛とともにアイドルのライブに行っており、地方へ遠征中で不在と言う状況。

さらに凛は珍しく夏風邪をひいたらしく、体調不良のためパス。

ということで、絵里が集合場所に指定したカフェには4人しか集まらなかった。

穂乃果とことりが2人でカフェに向かうと、既に到着していた絵里と花陽が楽しそうに会話している。

だが、その2人、もう誰かもわからないほどの変装具合であった。

絵里はいつものごとく、にこの影響を明らかに漂わせる格好で、黒のウィッグをかぶり、毛先はクルクルっとアイロンで巻いてある。

ばっちりと決めたメイクに芸能人かのような大きなサングラスをした姿は、もはや綾瀬ではなく、矢澤だと穂乃果とことりが思ったのは言うまでもない。

花陽に至っては。もう何が何だか訳の分からない状態であった。

絵里同様、ウィッグを着用、金髪の姿にメガネ(おしゃれフレーム)、そして着ているのは、どこのだかもわからない制服であった。

一体どこで入手したのだろうと穂乃果とことりが思ったのは言うまでもない。

花陽曰く、アニメのコスプレだそうだが、アニメが割と好きなことりであってもわかっていなかった。

到着した2人に気づいた絵里が声をかける。

「穂乃果、ことり、こっちこっち!」

2人は絵里と花陽の元へ行くと、立ち上がった絵里が2人に抱きつく。

絵里からは香水の良い香りが漂っていた。

「あっつ…絵里ちゃん暑い…暑い、暑いよー!」と言う穂乃果。

いつもと立場が逆転したかのような2人である。

いつになくテンションの高い絵里は、穂乃果とことりの顔を撫で回していた。

そこでことりが花陽に問う。

「花陽ちゃん、その格好は何…?どこの学校の制服?」 

「えー!?ことりちゃんなら気づいてくれると思ったのに…これはソウル・ラプソディ第二期に出てくるシンフォニア学園のひなちゃんだよ。…」

「ごめん、知らない…」

「うっ…穂乃果ちゃんも知らない…?」 

「誰それ?」 、

「ガーン…ショックです…いいです。私の事は気にしないでください。…」

多分これに気づけけるのはBiBiの衣装担当をしていて、自分もレイヤーとして活動している加藤柚梨愛ぐらいだろう。

メインキャラでは無いものの、割と人気のアニメなので、ことりは知っているだろうという花代の願いは破れ去った。

とは言え、かわいい格好ではあるが。

「今日はこれで全員かな?」 

「うん、そうみたいだね。みんな予定あるみたい」

絵里の言葉にことりが返す。

席についた4人は絵里のお土産をうれしそうに受け取る。

特に穂乃果は大喜びだ。

「えりちゃんどこに旅行言ったの?」 

穂乃果はお土産がどこのものかわからないらしい。

絵里のお土産は珍しくチョコではなく、北海道の六花亭と言う有名な洋菓子店のものである。

「北海道だよ。希とツバサの3人で行ってきたの」。

「すごいメンツだね。有名人が3人…」

ことりが言った。

「確かにツバサはすぐバレてたわね…さすが大人気アイドルよね」

「いやえりちゃんの人気もやばいでしょ? BiBiで超人気だし。

あれっていうか、希ちゃんて今大阪だよね。?」 と言うのは花陽。

つい前日まで一緒に北海道にいた希が今は大阪にいるのだ。

「うん、希は向こうから直で大阪へ行ったから。

だから私は昨日ツバサと2人で羽田に戻ってきたの」

と言う会話の途中、横から穂乃果が乱入してくる。

「ねぇ。北海道ってほぼロシアだよね。?」 

「いや…まぁ近いと言えば近いけど、…」

思わず言葉を失う絵里。

どうして穂乃果はそういう発想になるのだろうと思っていた。

花陽が話を戻す。

「いいなぁ、私も北海道行ってみたい。だっておいしいものばかりでしょ。最近は北海道産のお米も有名だし」

「うん、おいしいものばっかりだったね」

「やっぱり北海道と言えば海鮮?カニとかウニとかイクラとか…白米と食べるところを想像すると、よだれが出そう…あ、それともジンギスカン?」 、

「両方食べたよ、どっちもおいしかった。!」

「羨ましいなぁ、後はじゃがいも、とうもろこしに…ラーメン!」

「味噌ラーメンおいしかったなぁ。他にもいろいろ食べたよ。札幌のスープカレーとか、パフェも最高だった。!」

「いいなぁ。今度みんなで北海道行きたいなぁ。真姫ちゃん、北海道に別荘ないのかな」

「西野家なら普通にありそうだね」

その後も花陽の食べ物の質問は止まらなかった。

おそらく絵里は、旅行中に食べたものを一つ残らず事細かに質問されていた。

だが、嫌な顔せず、すべてに答える絵里は大人である。

食べるのが大好きな穂乃果も楽しそうに会話に混じっていた。

ことりも笑顔で話に耳を傾けていたが、この2人は観光については一切触れないんだと思っていた。

食べ物トークに一区切りしたところで、絵里は話題を変える。

「ところでさぁ、夏休みの間、海未の家の道場で練習してるんだってね。私、海未の家行ったことないから、今度私も飛び入り参加しちゃおかな」

「うん、夏の暑さ対策ってことで、海未ちゃんちの道場を使わせてもらってるんだ。でも、海未ちゃんの家は日舞の家元で、礼を忘れちゃだめなんだよね」

「えっ、お礼…北海道のお土産じゃだめかな…」

穂乃果と考えるが一緒の絵里だった。

「違うよ、礼って挨拶のことだよ。練習の後には毎日豪華な和食の朝食付なんだ!」

「そっか…っていうかそれ羨ましいなぁ」

「えりちゃんも来なよ。毎朝5時に神田明神集合だよ」

「朝5時!?うん、うん、考えとくね。…」

絵里は大学生になり、μ‘sの活動がなくなってからは朝早く起きることがなくなっており、朝5時と聞いて飛び入り参加はやめておこうと思っていた。

「そういえばμ‘sicforeverの新曲PV見たよ。なにあれ?すごい感動したんだけど。普通に泣きそうになったもん」。

「あのPVは穂乃果ちゃんたちの友人へのメッセージなんだ。自分たちでもすごい良い作品に仕上がって感動しちゃって、真姫ちゃんは大号泣だったんだよ」

花陽が言った。

「あれは泣けるよ。あのメロディーに詞に、ストーリー仕立てのPVに…やっぱりμ‘sicforeverの6人はすごいよ。メッセージきっと届いたと思うよ」

「うん、ありがとう。絵里ちゃん!」

穂乃果の言葉にことりと花陽もうなずく。

きっと思いは届いたはず…

夏の日の忘れない思い出の数々…

そして夏休みも残るところ、数日となっていた。

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