犬村 小六(著)
登場人物 | 役柄 |
---|---|
黒之クロト | 第2空雷艦隊先任参謀 |
白之宮イザヤ | 日之雄帝国第一王女、第2空雷艦隊司令長官 |
風之宮リオ | 日之雄帝国風之宮内親王、飛行戦艦「村雨」艦長 |
戸隠ミュウ | 飛行駆逐艦「東雲」見張兼甲板長及びイザヤとリオの護衛 |
カイル・マクヴィル | ガメリア政府金融顧問 |
ユーリ・ハートフィールド | 日之雄帝国海軍特務少尉、ガメリアにスパイとして潜入 |
シアースミス少将 | ソロモン海戦指揮官(大公洋艦隊参謀長) |
かつてのクロトの相棒であり、クロトを裏切ってフォール街で成り上がったカイル・マクヴィル。
現在はガメリヤ政府の金融顧問を務めている。
カイルの野望は元大統領の後任として大統領に就任し、日之雄を蹂躙後、イザヤを自分のものにすることだった。
ガメリヤにスパイとして潜入したユーリは内心で日之雄の敗戦を予感する。
ガメリヤはとんでもない数の戦艦を用意していたのだ。
ユーリはクロノスに潜入、クロトから渡されたある資料をもとに、ケリガン商会の懐に飛び込むために画策していく。
その頃日之雄はガメリアとインディスペンサブル海空戦にて多数の犠牲を互いに出し、引き分けと言える結果であった。
イザヤとクロトが次に乗り込んだ艦は「村雨」と言う巨大軍艦だった。
そんな参謀のクロトに部下から相談を持ちかけられる。
それは無茶苦茶な相談であった。
イザヤやクロトらは水兵らとともに他の飛行艦隊へ異動になった。
しかしリオだけは残り「村雨」の館長に就任となったのである。
水兵が愛して止まない風之宮リオとももうお別れ…
だから最後に入浴中の写真が欲しいと言うのである。
クロトは部下の更なる忠誠のため、計画を練るがそんな日之雄艦隊に嫌な情報が。
ガメリヤ艦隊の増援が次々とガ島に集結していた。
相手の目標は日之雄の海上艦隊の拠点である。
戦艦の数で圧倒されていて、とても日之雄に勝ち目は無い。
そこでクロトは嵐を利用し、ソロモンへ向けて奇襲を仕掛ける作戦を提案する。
犠牲は大きいだろう。
だが戦力差を考えると奇襲しかない。
かくして日之雄は再び、ガメリア艦隊との戦いに突入するのであった。
シリーズ第3弾。
今作も面白い。
戦時中の空線を描いた作品で、多数の者があっけなく死んでいく。
そんな戦場だが、イザヤとリオがアイドル的存在で崇拝されていて、まるで戦争をしているとは思えないユーモアもあり、血なまぐささや敵との駆け引きは手に汗握るものとなっていて、それらがこの作品の魅力となっている。
リオが散るシーンなんかは涙腺やられるし、水兵とクロトのオン/オフが絶妙でオフのシーンなんかは下品で笑ってしまう位面白い。
日之雄の運命とイザヤとクロトの恋の行方がどうなるか、とても楽しみである。