日向 夏 (著)
猫猫の友人である小蘭は、後宮での年季があと半年で明けるため働き先を探しており、猫猫に伝手がないかと持ちかける。
伝手といえば花街しかなく紹介したいとは思わない猫猫。
そのため子翠と共に伝手を作るため大浴場へ向かう。
そこで新しい宦官が入ってきたという噂を耳にする。
その頃高順と身分を偽っていた壬氏は高順とともに、いつ正体を明かすか悩んでいた。
また翡翠宮では妊娠した玉葉妃の赤子が逆子であることが判明する。
そのまま出産を迎えれば、母子ともに命の危険があるだが、後宮にいるのはヤブ医者でありろくな医官もいない。
そのため猫猫は育ての親である羅漢を後宮に入れることを提案する。
ただしそれは一筋縄ではいかなかった。
さらに猫猫は新しく来た宦官に拉致されてしまう。
その宦官の正体は既に死んだはずのものだった。
行方不明になった猫猫を探す仁氏。
それとともに宮廷の闇が蠢き出す。
やがてそれは国を揺るがす事態へと発展していくのだった
シリーズ第4弾。
いよいよ壬氏の正体が明らかになり、物語はさらに面白くなってきた。
宮廷内における人間関係のもつれや、争い、醜さが表面化していき、それが国を揺るがす事態となり、禁軍までもが動き出す展開となっていく。
命の危険に陥りながらも、活躍する猫猫の姿は、今作でもとてもたくましく爽快である。
この先どういう展開が待ち受けているのか、次巻以降もさらに期待だ。