鴨志田一(著)
水明芸術大学付属高等学校。
ここは全国から生徒が集まる学校であり、中でも美術科においてはすごい倍率の高校である。
その高校の寮の一つ、さくら荘は、奇人変人が集まる場所だ。
神田空太は拾った猫を捨てる事ができずにさくら荘行になったのだ。
そんな空太を始め、美術科の特待生だったが、奇抜な行動により権利をはく奪された美咲、脚本家を目指す超女ったらしの仁、天才的なプログラマーだが引きこもりの龍之介、それらの生徒の監視要員で合コンとお酒三昧の教師、千尋という個性あふれるメンバーがさくら荘に住んでいる。
ある日の事、千尋のいとこの少女がやさくら荘にやってくる。
転校してきた少女は椎名ましろというとても可愛く、海外では有名な天才画家だった。
だが寮に来てすぐに問題が露呈する。
ましろは介護が必要なぐらい、絵を描く以外に何もできないのだった。
物心つく前から絵で自分を表現する術を身に着けた弊害とでもいえようか...
そんなましろは漫画家になるのを目指し、日本へ戻ってきたのだ。
かくして空太はましろの世話をするましろ当番に任命され...
何もできないましろに振り回される空太。
天才と凡人、変人奇人のさくら荘、青春ラブコメストーリーである。
アニメがすきだったので、原作も読んでみたけど、やはり面白い。
凄い可愛いのに変人ばかり、特にましろは相当である。
会話中心の構成も抜群に面白く、この手のラブコメ系ではかなり好みの作品だ。
日常のドタバタを描きつつも、凡人が故、天才である存在を目の前にして悩み苦しみ葛藤する中でも、それでも前に進む姿もよい。
アニメと共にとても大好きな作品である。