成田 良悟(著)
廃棄されたビルの店舗で臨也は監禁されていた。
頭には麻袋をかぶせられ、拘束されている。
情報屋として、とあるグループを調べていた臨也であったが、ミミズと名乗る女のグループに捕らわれてしまったのである。
それだけではない。
その魔の手は臨也の妹である双子の九瑠璃と舞流にまで及ぼうとしていたのだ。
なぜこんな事態に陥ってしまったのか...
時は数日前、折原臨也の元に来栖会から依頼が入るところまで遡る。
来栖会の幹部である四木は、会員制の闇カジノ”アンフィスバエナ”の裏を探ってほしいと持ち掛ける。
不穏な組織が暗躍するが、それ以外にも”ヘヴンスレイブ”というグループが、アンフィスバエナのシステムを乗っ取ろうと画策していたのだ。
臨也はセルティに仕事を持ち掛ける。
しかしセルティは負傷した新羅の看病中だった。
その新羅の体に残る古い傷跡...
それは臨也によるものであり、二人の過去が明らかになる。
複数のグループに追われる臨也、だがすべては臨也の掌の上での出来事だったのだ。
果たしてその真相とは...
デュラララ!!第9弾。
今作は臨也の話である。
なんでも知っている情報屋として、常に登場していた臨也であるが、割と謎な部分も多かったが、今作では臨也の過去や中学時代の出来事が語られている。
強く賢い臨也、あらゆることの背後には常にこの男の影が蠢いていて。
今後の展開、特に戻ってきた正臣と帝人にも大きな影響を及ぼすものだろう。
そして因縁の静男との関係もどうなって行くのか、期待である。